緊急避妊薬

緊急避妊薬のことをモーニングアフターピルまたはアフターピルと呼びます。

モーニングアフターピル

何らかの事情によって避妊に失敗した性交後や低用量ピルの飲み忘れなどの対処方法としてアフターピルは使われます。

性交後72時間以内に服用することによって妊娠の可能性を80%減少させることができます。緊急避妊法としては現在ではヤッペ法とノルレボというアフターピルを使う2つの方法があります。

ヤッペ法は中用量ピルを使った緊急避妊法です。性交後72時間以内に中用量ピルをアフターピルとして必要なホルモン量である2錠を服用します。その12時間後にまた2錠服用します。副作用としては吐き気や生理痛に似た腹痛などがあり、現在ではほとんど使われることはありません。

ノルレボは日本では2011年に承認され産婦人科などの医師の処方によって購入できるアフターピルです。

性交後72時間以内に「ノルレボ0.75mg」の錠剤を1度に2錠服用しますが、ノルレボは中用量ピルを使ったヤッペ法と比べると副作用がずっと少なく安全な避妊薬とされています。避妊に失敗する割合もヤッペ法の3%に比べると3分の1の1%となっています。

また、海外製品には「ノルレボ1.5mg」や「アイピル」のような性交後72時間以内に1錠だけ1回飲むタイプのアフターピルもあります。

どの方法もホルモン量を一時的に増やして、排卵を抑制したり遅らせることによって、無排卵、遅延排卵や黄体期を短縮させて避妊効果を示すとされています。

また性交後の服用は早いほど成功率が高く、アフターピルの多くは72時間以内の服用が推奨されています。しかし海外の研究では72時間以上経過しても120時間以内ならば60%程度の避妊効果があるという報告もあります。


アフターピルの効果が確認できるのは服用が排卵前か排卵後によって違ってきます。

排卵前に服用した場合は、数日後に出血が起こります。排卵後に服用した場合は本来の生理予定日頃に出血が起こる場合が多く、生理直後に服用した場合などでは次の生理予定日を1週間ほど過ぎて出血が起こることもあります。

また緊急避妊が失敗した場合でも、胎児に影響はありません。妊娠時にはアフターピルの10倍以上の女性ホルモンが分泌されているので、胎児にはピルやアフターピルの影響はありません。

緊急避妊の効果はその時1回だけです。緊急避妊の失敗とされる原因のひとつに、緊急避妊後に避妊効果が持続していると思いこんで避妊をしない性行為をしてしまうということがあります。次の生理が確認されるまでは性行為を控えるか、低用量ピルなどを使用して避妊しなければなりません。

緊急避妊は一時的にではありますがホルモンバランスを乱すことになるので、何度も繰り返して使用することは避けたほうがよいでしょう。そのために普段から低用量ピルを計画的に使用することも考えて下さい。